婦人科医が教える女性の性病の初期症状・治療・原因を詳しく解説

  • 2019年5月28日
  • 性病
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まず最初に、あなたが当てはまる初期症状を探して下さい。それが見つかれば、より詳しくその病気を知って下さい。


「何をすれば良いのか」が分かるだけで不安は軽減されます。性病(STD)の疑いがある場合は、何科に行けばいいのかもわかります。

※STDとは、Sexually Transmitted Diseaseの略で、性感染症のことです。

性病(STD)の初期症状

クラミジア、淋病

おりものが増えたり、膿みたいなものが出たり、不正出血、下腹部痛、排尿痛、性交痛がある。

性器ヘルペス

女性器や周辺に水泡や潰瘍(かいよう)ができて、座るのも歩くのもつらいほどの痛みがある。
*足の付け根が腫れたり、頭痛や発熱がある場合もあります。

トリコモナス膣炎

泡立つ白色〜黄緑色のおりものが増えて悪臭がする。外陰部や膣に強いかゆみや熱感がある。

尖圭コンジローマ

・膣の入り口、膣、小陰唇、子宮膣部、肛門周辺に先の尖った乳頭状のイボができている。
*どんどん増殖していくことが多いです。

梅毒

全然痛くないけど、大・小陰唇、子宮頸部、口唇、咽頭のいずれかに固いしこりが出来ている。

性病(STD)に感染した理由

性病(STD)は粘膜の接触が主な原因です。これまでは性器同士の接触によって感染する場合がほとんででした。

しかし、近年ではセックスの多様化に伴い性器以外からの感染が増加しています。(感染経路が複雑化しています)

性病(STD)は性器以外にも移る

ディープキスやオーラルセックスによって咽頭に、アナルセックスで直腸に感染します。*咽頭とは、喉の奥と鼻の奥の繋がっている部分のことです。

特に、クラミジア・淋病は全く無症状の場合があるため注意が必要です。性器以外との接触でも移る可能性は十分あります。

各性病の原因・治療・検査

クラミジア

原因=クラミジア・トラコマティス

クラミジア・トラコマティスという微生物。性器や咽頭、直腸に感染します。目に感染した事例もあります。

女性の約80%が無症状でクラミジアは他に比べて圧倒的に感染者が多いです。

その理由は、ほとんどが無症状であることと関係があります。しかも、症状に気づかず放置していると悪影響が出てきます。

子宮頸管や卵管が炎症を起こして、不妊症、子宮外妊娠、流産の原因となってしまいます。

出産時に感染していると、産道感染して新生児が結膜炎や肺炎を起こしてしまうこともあります。クラミジアに感染していると、HIVに数倍感染しやすくなります。

治療・検査

膣分泌液による検査や血液検査をして判断します。基本的には飲み薬を飲めば完治できます。症状が強く出ている場合は注射をすることもあります。

淋病

原因=淋菌

性器や咽頭、直腸に感染します。70〜80%の人が自覚症状がありません。

そのため、クラミジアと同じく気づかずに移しやすい傾向にあります。そのまま放置していると、卵管や卵巣が炎症を起こして不妊症の原因になるため注意が必要です。

症状がある場合は、膿のようなおりものが増えたり、外陰部のかゆみ、下腹部痛、排尿痛があります。

治療・検査

内診をして検査します。抗生物質を飲むことで治療します。

性器ヘルペス

原因=単純ヘルペスウイルス

一度感染すると、カラダの中に住み着きます。そして、疲れた時や体調が悪い時に再び現れて、再発を繰り返します。

初感染と再発では症状が変わる

初感染

感染後、3〜7日後に、急激な不快感や痒みが現れて、皮膚が赤くなります。小さな水泡が群がってできます。

小さな水泡は潰れて、皮がむけたような症状になります。足の付け根のリンパ腺が腫れたり、頭痛や発熱がある場合もあります。

男性より、女性の方が症状が重い場合が多いです。痛くて排尿できなかったり、痛くて歩けない人がいるほどです。

再発

ヘルペスは非常に再発しやすい感染症です。一度感染すると、単純ヘルペスウイルスが神経の節に住み着いてしまうからです。

風邪をひいたり、疲労が溜まって抵抗力が低下すると、ウイルスが暴れ出します。

*強いストレスや強い不安感による精神的な要因で再発する場合もあります。

この再発は性感染症ではありません。もともと体内にあるヘルペスウイルスが原因です。

再発の場合は、初感染よりは症状が少し軽い事が多いようですが、それでも相当痛いです。

治療・検査

見た目で判断できる場合がほとんどです。わかりにくい場合は、病変部からウイルスを検出したり、血液検査で確認します。抗ウイルス薬を飲むことで治します。

早く治す方法

この薬を出来る限り早く飲む事で、ウイルスの増殖を抑えることができます。症状が軽減されるので、早く治る効果があります。そのため、気づいたらすぐに病院へ行くことがとても大切です。

トリコモナス膣炎

原因=膣トリコモナス原虫

潜伏期間が10日間ほどあります。性器や咽頭、直腸に感染します。稀に、タオルや入浴、便器で感染することもあります。

症状はわかりやすくて外陰部や膣に強いかゆみや熱感を感じる場合や、おりものに変化(臭う・黄緑色・増加)がある場合があります。

治療・検査

膣分泌液を採取して顕微鏡検査します。飲み薬と膣錠を併用して治療します。*膣錠は坐薬の膣バージョンと思ってください。

尖圭コンジローマ

原因=ヒトパピローマウイルス

性器や性器周辺、直腸や肛門周辺に感染します。感染から症状が出るまでの潜伏期間が長い(2〜3ヶ月)ため、気づかずに移してしまいやすいです。

膣の入り口、膣、小陰唇、子宮膣部、肛門周辺に先の尖った乳頭状のイボができます。どんどん増殖していくことが多いです。

治療・検査

見た目で判断つく場合が多いのですが、イボを少し切り取って組織検査をして確かめることもあります。

患部が外陰部であれば塗り薬が使用できます。電気メス、レーザー光線、液体窒素による凍結療法で、イボを物理的に取ることも有効です。

梅毒

これまでは過去の性病(STD)という感じでしたが、2013年から急激に感染者が増えています。

原因=病原菌(梅毒トレポネーマ)

性器や咽頭、直腸に感染します。感染からの期間によって症状が違う
第1期(感染後3カ月まで)病原体の侵入部に硬いしこりができます。(痛みはあまりありません)大陰茎、小陰茎、子宮頸部、口唇、咽頭にできることが多いです。

第2期(感染後3ヶ月以降)血中に病原菌が入り、全身に広がります。
全身に広がると発疹が出ることがあります。

この発疹は数週間〜数ヶ月で自然治癒していきます。しかし、治ったわけではなく水面下で進行していきます。

症状が全く出ない時期が続きますが、放置しておくと大きな代償を払うことになる可能性があります。

梅毒に感染する機会に身に覚えがあるなら一度検査をしましょう!

治療・検査

感染から発症までタイムラグがあります。血液検査で調べますが、感染から3〜6週間経過していないと検出できません。

早期に見つかれば抗菌薬(飲み薬)で治ります。第2期以降になると入院して点滴治療が必要になる場合もあります。

なりやすい人の特徴から考える予防法

どの種類の性病(STD)も予防方法は共通です。

コンドームを使わない、または途中だけ使う

コンドームは粘膜の直接接触を防いでくれるため予防効果があります。
そのため最初から最後まで装着していないと意味がありません。

複数のセックスパートナー

セックスする相手が増えれば増えるほど感染リスクが高くなります。
性病(STD)には自覚症状がない場合があることを思い出してください。

出血を伴うセックス(アナルセックスなど)

アナルセックスでも直腸に接触するため、直腸感染します。出血を伴うと、HIV感染リスクがさらに高くなってしまい危険です。

また、肛門を触った手で膣内部や外陰部を触らないようにすることも大切です。

膣が乾燥(洗いすぎ)

膣が乾燥すると、おりものが増えます。腟の内部を石鹸で洗うことは控えてください。

腟内部には常在菌がいて、通常は外部から入ってくる菌を倒してくれます。石鹸で洗うことでこの常在菌まで殺してしまうことになります。普通に入浴やシャワーを浴びていれば大丈夫です。

治療はパートナーと一緒が良い理由

ピンポン感染を防ぐためです。

ピンポン感染とは

自分は治療したが、パートナーは治療していないためにまた感染する現象です。

2人が同じタイミングで治療しないと、

治療→感染→治療→感染

を繰り返します。性病(STD)はパートナーも感染している可能性が高いです。

性感染症の感染が判明した場合は、まずはパートナーに説明して下さい。

女性の治療は婦人科で、男性の治療は泌尿器科で行うことが一般的です。*婦人科でもパートナーの男性を検査・治療することもあります。

一緒に通院するか、それぞれ違う病院へ行ってください。

まとめ!何科に行けばいいの?

性病科か婦人科を受診して下さい。

今後の治療のことを考えると、まずは病院に行くことが大切です。性病科より、婦人科の方が病院数が多いため探しやすいかも知れません。

迷ってる間にも症状は進行してしまいます。少しでも疑いがあるなら診察を受けてください!