【医師監修】顔汗は手術で止められる?!気になる費用や手術の詳細を詳しく解説!

  • 2019年8月14日
  • 顔汗
  • 564View
  • 0件

頭がぐっしょり濡れてしまったり、顔からだらだら汗が流れたり。こんな風に、「人一倍多い顔汗で悩んでいる……という場合、ただの汗っかきではなく、多汗症である可能性があります。

多汗症は命に関わる病気ではありませんが、日常生活が辛いほど汗をかいてしまうため、仕事や恋愛、勉強などに支障が出てしまう場合もあるでしょう。

このように、深刻な顔汗で困っているなら“医療機関で手術を受ける”という選択肢もあります。

  • 「どのような流れで手術が行われるの?」
  • 「多汗症手術の費用はいくらくらい?」
  • 「手術で副作用は起きないの?」

など、手術にまつわる疑問や不安を解決していきましょう。

1.汗かきさんと多汗症患者さんの違い

顔汗をひんぱんにかく人と多汗症の人。その症状には、どのくらいの違いがあるのでしょうか?

日本皮膚科学会では、

「局所的に過剰は発汗が明らかな原因がないまま6ヶ月以上認められ、以下の6症状のうち2項目以上あてはまる場合」

が多汗症であるとしています。

明らかな原因がないのに半年以上顔汗で悩んでいる場合は、局所多汗症に該当するのかどうか、6症状をチェックしてみましょう。

  1. 症状1 最初に症状がでるのが25歳以下である
  2. 症状2 対称性に発汗が見られること(左右ともに発汗があること)
  3. 症状3 睡眠中は発汗が止まっていること
  4. 症状4 1週間に1回以上多汗のエピソードがあること
  5. 症状5 家族歴がみられること(家族に多汗症の人がいること)
  6. 症状6 それらによって日常生活に支障をきたすこと

参考サイトhttps://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/genpatuseikyokusyotaknsyouguideline2015.pdf

上記の条件にあてはまる場合は、多汗症を疑い、医療機関を受診してみると良いでしょう。

  • 「緊張時の顔汗が特にひどい」
  • 「帽子がベタベタになってしまうほど顔汗をかく」
  • 「顔汗がたれてしまい美容院でカットができない」

という場合も、多汗症である可能性が高いですよ。

2.まずは検査や治療から始めよう

「医療機関へ行くと決めたけど、いきなり手術の話になったらどうしよう」そんな不安を抱えている方もいるかと思います。

ですが、最初は検査や薬での治療から始まるのが基本。手術を受けるかどうかは、医師としっかり話し合えますので、安心して受診してみて下さいね。

診療科は皮膚科になることがもっとも多く、その他にも、麻酔科(ペインクリニック)や形成外科などで受付している場合もあります。

多汗症は、全国どこの皮膚科でも診てもらえますが、多汗症専門外来や専門病院が近くにある場合は、利用してみるのがおすすめです。高い知識をもった先生と出会えたり、プライバシーに配慮された個室で受診できたりといったメリットがありますよ。

医療機関では問診表を提出後、医師による視診、触診が行われます。専用のシートを用いて発汗量テストを行う場合もあるため、女性の場合はできればノーメイクで受診しましょう。

顔汗だけでなく、全身の汗が多い場合は手やワキでチェックを行う場合もあります。そのため、タンクトップやキャミソールなど、ワキを見せやすい肌着を選んでおくと良いですね。

汗の重症度が分かったら、医師と治療方針の相談を行いましょう。

飲み薬や塗り薬、水の中に手を入れ電気を流すイオントフォレーシス、注射、手術といった治療法から、症状に合った方法を検討していきます。

最初は飲み薬や塗り薬、イオントフォレーシスといった手軽に始められる方法からスタートし、それでもダメなら注射や手術を検討する例が多いでしょう。多汗症の人は緊張状態に弱いため、必要に応じて安定剤や抗うつ剤が併用されることもあります。

これらの方法で改善されない場合は、ボツリヌス毒素注射(ボトックス注射)が検討されます。10分程度の治療で4~6ヶ月程度効果が持続することもあり、手術は怖いけれど確実に顔汗を止めたい、という人から支持を集めています。

注射療法は、多汗症であれば保険が適用されます。「多汗症ではなかったけれど、顔汗を注射で止めたい」
という場合も、美容外科などを受診し全額負担することで、注射をお願いできますよ。

以前は、麻酔薬を使用し直接神経へアプローチするブロック注射が行われていましたが、効果が出ない、繰り返し注射をしなければいけない、数ヶ月で再発してしまう、といったデメリットがあるため、最近ではボツリヌス毒素注射が主流となっています。

3.多汗症の手術は日帰りでできる?手術内容は?

多汗症の手術は「胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS)」と呼ばれ、日帰りでオペを受けることが可能です。手術時間もおよそ1時間程度ですが、医療機関によっては、1日入院で様子をみる場合もあるため、事前に日程を確認しておきましょう。

多汗症手術は、内視鏡を使用した身体に負担の少ない手術ですが、全身麻酔で行う必要があります。そのため、医師と内容について綿密に相談した上で、受けるかどうかを検討したいですね。

この手術は、胸部にある交感神経を電気メスもしくは専用のクリップで遮断するのが目的です。神経が遮断されることで、顔汗だけでなく手汗やワキ汗などがほとんど出なくなります。

内視鏡手術ですから、ワキの下を3mm~10mm程度切開するだけのダメージで済むでしょう。術後に抜糸を行う必要もありません。

「痛みに弱いんだけど……」

そんな不安を抱えている方もいるかもしれませんが、全身麻酔中に終わってしまうため、痛みはほとんどありません。さらに術中、鎮痛剤の点滴が行われるため、穏やかな目覚めとなります。

4.多汗症手術で副作用が起きることは?

顔汗や手汗などを止めてくれる「胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS)」

悩める人にとっては夢のような手術ですが、副作用が起きたりしないのでしょうか?

多汗症手術には、術後に起きる主な副作用として「代償性発汗」があります。

これは、胸部の交感神経を遮断した結果、本来出るはずだった顔汗や手汗などが別の部位から分泌される現象です。

この代償性発汗は必ず起こる副作用と言われています。ですが、その程度は人によってまったく違うでしょう。背中や太もも、お腹などから汗をかく量が増えるのが一般的で、手術後は一生付き合う症状となります。

そのため、医療機関によっては、

「左右にある交感神経のうち一つのみを最初に手術し、代償性発汗の量を見極めてから、もう一つを手術するのか決定する」

「クリップを用いて交感神経の遮断を行い、代償性発汗が多い場合は速やかにクリップを外す」

という術式を選ぶ場合もあります。

「何が何でも顔汗を止めたい」

という場合は、左右同時に手術を受けることになるでしょう。ですが、電気メスでの手術は一度切ってしまったら元に戻せません。

少しでも不安がある場合は、片側のみ、もしくはクリップでの手術を選ぶようにしたいですね。

5.多汗症手術の費用が知りたい!

多汗症手術は、日帰りもしくは1泊入院でのオペとなるため、費用は30万円を超える場合が多いでしょう。金額だけ聞くとびっくりしてしまいますが、健康保険が適用されるため自己負担金が3割の場合は10万円程度となる場合が多いでしょう。

高額療養費支給制度も利用もできるため、事前に申請しておくことで、自己負担金のみの準備で済みますよ。

その他、診察料や必要に応じた検査料がかかるため、詳しくは各医療機関へ問い合わせてみましょう。

6.多汗症手術ができる人気クリニック4選をチェック

「多汗症手術を受けてみたい」「顔汗について医師に相談してみたい」

そう考え始めたら、まずは医療機関を受診し、話を聞いてみましょう。

ここでは、多汗症手術を多く執り行っている、口コミ評価の高い4クリニックを集めました。一生に一度の手術を検討するなら、多少遠方でも多くのオペを経験している病院を選ぶのがおすすめですよ。

NTT東日本 関東病院

NTT東日本関東病院

東京都品川区にある関東病院は、日本でもっとも早く「胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS)」が導入された医療機関として知られています。NTTの名がついていますが、NTTの社員でなくても受診できますよ。

多汗症手術は左右合わせて4,000件以上行われており、86%という高い満足度を誇っています。関東病院では、クリップでの遮断術をメインにしているため、副作用が不安な方から特に、支持されている医療機関です。

副作用をできるだけ減らしたい場合は神経を一部だけ切除するという選択肢も用意されていますが、この方法では完全に汗を止められないため、再発しやすいというデメリットも覚えておきましょう。

関東病院で外来受診するためには、紹介状が必要です。そのため、最初にかかりつけ医や最寄りの医療機関で紹介状を書いて貰いましょう。どうしても紹介状を用意できないという場合は、5,400円の特別料金を支払うことで受診が可能となります。

NTT東日本 関東病院

四谷メディカルキューブ

四谷メディカルキューブ

東京都千代田区にある四谷メディカルキューブは、内視鏡手術をはじめとする、低侵襲手術に特化した医療機関です。クレジットカードが利用できるため、
「手術費用を一括で支払えない」
という経済状況であっても、リボ払いでの治療が可能です。

手術は日帰りで行われ、傷も3mm程度で済むため、
「傷跡を目立たせたくない……」
と考える女性にもおすすめのクリニックとなっています。

オペの担当は、内視鏡手術のパイオニアと呼ばれる黒川先生です。2600件を超える多汗症手術の実績を持ち、第20回日本内視鏡外科学会会長でもある先生ですから、安心して任せられるでしょう。

四谷メディカルキューブでの手術は、基本的に一度で左右の交感神経を遮断します。
同時に施術することで、全身麻酔による身体へのダメージを減らしたり、手術費用を抑えたり、といったメリットもありますよ。

両側同時の手術は、副作用が不安になるかもしれませんが、四谷メディカルキューブでは、片側のみを手術した場合と、両側を手術した場合の代償性発汗の量はほとんど変わらないと考えています。

不安な点があれば03-3261-0430からから質問、相談できますので、まずは話を聞いてみましょう。

四谷メディカルキューブ

山本クリニック

山本クリニック

東京都渋谷区にある山本クリニックは、多汗症治療専門の病院です。
多汗症手術の実績はなんと1万2千件を超え、そのすべてが日帰りで終えられているなど、豊富な治療経験を持つクリニックです。

多汗症手術では副作用が気になりますが、代償性発汗のメカニズムを解明し、予防から術後のフォローまでをしっかり行ってくれる医院として人気があります。

「多汗症についてや手術の流れ、代償性発汗について詳しく知りたい!」
という患者さんのために、「多汗症教室」が定期的に開催されていますので、こちらに参加して正しい知識を得ておきましょう。参加を希望する場合は、事前に電話予約を行ってくださいね。

手術を行う山本先生は2000年度、その治療実績が認められCarl Storz賞(日本内視鏡外科学会賞)にも輝いています。これは、800を超える演題からたった3題しか選ばれないほど、価値の高い賞となっていますよ。

山本クリニック

佐田病院

佐田病院

福岡県福岡市にある佐田病院は、これまでに3,000例を超える多汗症手術を行っているクリニックです。多汗症の手術は日帰り手術センターで受けられるため、九州だけでなく、四国や中国、近畿地方などから通っている方も多いですよ。

初診時に検査を済ませておけば、手術、退院後診察の3回のみで通院が終わります。また、手術翌日から職場、学校への復帰ができるなど、忙しい人にとってありがたい病院となっています。

手術はわずか8分で完了し、退院まで6時間というスピーディーな手技はマスコミからも注目を集め、新聞やテレビなどでも紹介されているほどです。

不明な点は、専用の相談窓口が用意されているため、まずは092-781-6381.から相談してみましょう。メールでの相談も可能ですよ。

佐田病院

7.まとめ

日常生活に支障をきたすほどの顔汗で悩んでいるなら、思い切って手術を選択肢に入れてみましょう。

今回紹介した以外にも、全国には多汗症手術を行っている医療機関が150以上あると言われています。その中から、手術実績などを参考に、自分に合ったクリニックを探したいですね。

3割負担なら約10万円で行える「胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS)」

顔汗対策に多額の費用を費やしてきたけれど、全然効果を感じられなかった……という方にとって、これ以上ない救世主となってくれるでしょう。

ライター
近藤順子ライター・作家。育児でイライラしたことのない、男児二人の親バカママ。オールジャンルに対応できるライターとして活動中!著書に「ないしょの夜おやつ(ナツメ社)」など